菜園Q&A(土作り・肥料)

■土作り・肥料編
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(質問01)野菜栽培に適した柔らかい土を作るためにはどうしたらよいですか。
(回答)
柔らかなふかふかとした土は野菜の栽培にとって非常に理想的なもので、野菜の根の張りをよくし、丈夫で病気に強い野菜が育ちます。土を柔らかくするためには、以下の点に気をつけてください。
1.耕す時を考える。
畑を耕す場合は、土壌水分が適湿な時に耕すようにします。多湿な時に耕すと土がこねられ硬くなって排水不良や野菜の根の張りが抑えられて生育不良になります。逆に、乾き過ぎている時に耕すと、土中に空気や水分が適度に含まれてある程度の大きさになっている状態(団粒構造という)が壊れ、土が細かくなり過ぎて硬くなります。
2.土性の改善をする。
土は粘土と砂でできており、これがどのような割合で混じり合っているかを土性(下表参照)といいます。土性は土壌に粘土がどのくらい混じっているかによって、下表のように区分されます。

土性

粘土の割合

砂土 12.5%以下
砂壌土 12.5%〜25.0%
壌土 25.0%〜37.5%
殖壌土 37.5%〜50.0%
殖土 50.0%以上

野菜栽培に適する土壌は砂壌土か壌土なので、自分の畑の土性に従って砂または粘土を混ぜることで土性を改善することが出来ます。
3.有機質に富んだ土作りを心がける。
土の成分は粘土や砂礫等の無機質な鉱物だけでは、中に空気を十分に保つことが出来ず、ふかふかとしたものにはなりません。何よりも大事なのは、そこに、落ち葉や木屑等といった有機質が含まれることだと思います。有機質が含まれることで通気性や保水性もよくなり、更にはこうした土壌環境がいろいろな虫やミミズ等を繁殖させ、栄養豊かで柔らかな土壌が出来上がるからです。
有機物を増やすには堆肥や腐葉土をたくさん施すのがよいのですが、なければ稲藁や雑草の刈り草等をすきこむことで代用してもよいと思います。私は毎年雑草を刈り取ってきて敷き藁代わりのマルチに使っていますが、収穫が終わった時には、それをそのまま土中にすきこむようにしています。
また、肥料は化成肥料等の無機肥料は、強すぎて土中生物を死滅させたりするので多用を避け、鶏糞や牛糞等の有機肥料を中心に施すようにしてください。
しかし、一朝一夕には、こうした有機質の豊かな土壌は出来上がりませんから、数年をかけて気長に改善していくしかないかと思います。
4.石灰肥料の多用を避ける。
石灰は酸度調整のために大切な肥料ですが、その主成分である水酸化カルシウムには、水分を含んで固まる性質があり、たくさん施すことによって土壌が硬くなります。
5.畝を作る前に、よく耕す。また、成長の段階で中耕する。
土は良く耕すことによって硬く絞まった土壌が良くこなれ、柔らかくすることが出来ます。又、中耕することで表面の固い土が剥がされると共に、新しい空気が土中に取り込まれ易くなります。

 
(質問02)消石灰と苦土石灰の違いについて教えて下さい。
(回答)
消石灰も苦土石灰も土壌の酸度を調整するために使われる肥料です。野菜には種類によって栽培に適した酸度(pHで表示される)がありますが、日本は雨が多い関係から土中のミネラル分が流出し易く、酸度は酸性になりがちです。そこで、アルカリ性の消石灰や苦土石灰により、酸度を調整することが必要になります。消石灰も苦土石灰も主成分は水酸化カルシウムや炭酸カルシウムで、土壌の中和に使う点では同じですが、次のような違いがあります。
  1. 消石灰は苦土石灰よりもアルカリ分が強く、すぐに植え付けると植物に悪影響があります。この為、植付けの1週間〜2週間前には施すことで、土によくなじませることが必要になります。但し、アルカリが強いということから、消石灰には土壌消毒する効果も期待できます。この点、苦土石灰は中和作用が緩やかなので、施した後すぐに植付けすることも可能です。ただし、アルカリ性が緩やかな分、消石灰に比べてその使用量は、多く必要となります。
  2. 消石灰は主に中和を目的に施しますが、苦土石灰は炭酸カルシウムの他にマグネシウムを含むので、中和だけでなく、不足しがちなマグネシウムを肥料として補うことができます。

ですから、消石灰と苦土石灰のどちらを使ってもよいと思いますが、マグネシウムも補給したいなら苦土石灰を使えばいいと思います。
ちなみに土壌のPHを1あげるために必要な消石灰の量は80g/m2が目安になります(苦土石灰の場合は消石灰の1割り増しです)。

 
(質問03)追肥の仕方や時期について教えてください。
(回答)
追肥は、野菜の生長を促進し、収穫量を増やすためには大切な作業です。しかし、元肥さえしっかりやっていれば、あとは野菜の様子を見ながら、少し成長が遅いとか元気がないとか見受けられる場合にだけ追肥すればよいのであって、必ずしも追肥が必要という訳ではありません。では、追肥のやり方ですが、野菜の種類によっていろいろ時期が異なる為、一概には言えませんが、以下のようなある程度の目安を挙げることができます。
  1. なりもの(果菜類)の場合は、実を収穫したごと(1〜2週間)に感謝の気持ちを込めて少量ずつ与える。お礼肥えという。
  2. イモ類の場合は芋が出来始めるころに追肥する。
  3. 根菜類は根の肥大が始まる前に追肥する。
  4. 葉菜類の場合は栽培期間が短いので元肥をしっかりやる方向で考える。
  5. 宿根性(多年性)のものは、越冬して芽生える直前に追肥する。
  6. 花芽がつき始める頃も追肥のひとつの目安となる。

詳細については各野菜の栽培日誌にも載せていますので、参照してください。

 
(質問04)カキやホタテの貝殻がたくさんあります。これを砕いて畑に入れると良いと聞いたのですが、何に効くのか教えてください。
(回答)
貝殻の主成分は炭酸カルシウムでそのほかにカリウムやナトリウム、銅、マグネシウム、マンガン等の微量要素も含んでいます。
炭酸カルシウムは消石灰と同じですから、一番の効用は酸性を中和することだと思います。そのほかにもカルシウムは細胞分裂や細胞の成長に関与しています。カリウムは肥料の3要素のひとつで根肥えとも言われ、根の成長に欠かせない大切な要素で、耐病性を高める役割もします。
その他の微量要素もそれぞれ植物の成長にとって、欠かせない役割をしています。
微量要素等、肥料の各要素の役割については、私のホ-ムページの「家庭菜園のノウハウ」の肥料の項にも載せていますので、参考にして下さい。
 
(質問05)こめぬか(米糠)は肥料になりますか。
(回答)
米ぬかは良い肥料になります。米ぬかは作物の必要とする成分を総合的に含んでおり、施した初期から肥効を現し、持続性の高い肥料です。昔から生の米ぬかは、野菜類や果物の優良な味付け肥料として使われていたようです。単独で生のまま施しても良いのですが、堆肥等、他の有機肥料に混ぜたり、発酵させてから施すとより一層効果が増します。生のまま施すと、微生物が米ぬかを分解する際に酸素を消費することで土中が酸欠状態になったり、ガスが発生することで、作物の発育障害等が起こる可能性があるからです。他にも、ネキリムシ(ヨトウ)が米ぬかを食べに集まってくるという問題点もあるので留意して下さい

米ぬかの効用には以下のようなものが考えられます。

  1. 米ぬかには、リン酸、マグネシウム、カルシウム、ビタミン類や苦土(マグネシウム)等のミネラル分が多く含まれるため、土壌中の微生物(善玉菌)を活性化し、生理病等の病気を抑制するという働きがある。しかも、これらの有用成分がゆっくりと効くため、肥料としての効き目が長い。
  2. 米ぬかにはタンパク質のほか、アミノ酸態窒素、アンモニア態窒素が適度に含まれるため、施肥後直ちに効果を現し、持続性も高い肥料です。従って、施用当年の養分供給(チッソ)効果が大きい。
  3. 米ぬか内の糖質により、土中微生物が繁殖し、未消化の肥料成分や、有機物の分解促進に役立つ。
  4. 土壌粒子の団粒構造化等、土壌改良の効果も期待できる。
  5. 地力の増進効果がある。
  6. 野菜の味をよくする為の肥料とも呼ばれ、トマトやスイカ等、実のなるものに施すと甘味が増すといわれている。
  7. 米ぬかには除草効果があり、雑草の繁茂を抑える。
  8. 生のまま畑にまくことで、排水改良に役立てる。
  9. 米ぬかは善玉菌の増殖を促し、悪玉菌の発生を抑える。
  10. ぼかし肥料の原料として米ぬかを配合することにより、肥料のpHが低下する。このため、施肥後のアンモニアガス発生が抑制される。
 
(質問06)種をポット蒔きにするときに元肥は施したほうが良いのですか。
(回答)
私はポット蒔きにするときは種まき前にポットに入れる土に肥料は施したことがありません。その理由は
  1. 種には発芽やその直後の成長に必要な栄養素が蓄えられており、発芽そのものに肥料が不要なばかりでなく、発芽後もその栄養素を使って成長する。
  2. 大抵の場合はポットで育てる期間は短く、肥料を必要とするまでポットに植えて置かない。
  3. また、ポット蒔きの場合は土が量的にそんなにたくさんあるわけでないので、肥料をやると逆に肥料やけ等を起こす可能性が多いということがあげられます。特に発芽したばかりの根や芽は軟弱でちょっとした刺激でも成長に悪影響が及ぶ可能性が高いのです。ですから、たとえ肥料与えるにしても化学肥料のような即効性で刺激の強い肥料は避け、鶏糞、牛糞、腐葉土等、有機性で刺激の弱い肥料を使うことをお奨めします。

しかし、ポットで長期間栽培する場合では、発芽してある程度株がしっかりしてからは、追肥として肥料を与えることは可です。その場合でも多くの肥料を与えることは禁物で最小限にとどめることが大切です。与え過ぎると浸透圧の関係で株が萎れてしまったりするので...。特に化学肥料に代表される無機肥料のように、即効性で強い肥料は一度に与える量に注意が必要です。ですから、ポットに与える場合の追肥は鶏糞等の様なかん緩効性の有機肥料を使うほうが無難と思います。

 
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