「よく似た二つの顔は、一つ一つのときには別に人を笑わせないが、二つ並ぶと、似ているというので人を笑わせる」という『パンセ』133のことばが、きっかけとなって、考察をはじめた作品です。
それまでの自分の思考の歩みを整理し、創造活動の理論として複素過程論を提出しています。もうひとつのパスカルの原理とは、この複素過程論の別名です。『弁証法試論』で提起している複合論の原型になっているものです。
『試行』の70号(1991年)と71号(1992年)に前半の部分(第1章から第4章)が掲載されました。改稿して、2000年に、文芸社より出版しました。
『もうひとつのパスカルの原理』の目次は、次のとおりです。
第1章 もうひとつのパスカルの原理
1 二つの顔とバイソシエーション
2 メタファーと代数
3 知の形成過程
第2章 武谷三段階論と同定理論
1 周期律の形成過程と武谷三段階論
2 同定理論
第3章 認識の場所的構造
1 バイソシエーションと黒田の問題提起
2 認識の場所的構造
第4章 形成過程の条件
第5章 対応論と等価変換理論
1 対応論
2 等価変換理論
3 等価方程式と等価変換フローチャート
第6章 形成過程論
1 言語の自己表出と認識論
2 延長性と断絶性
第7章 科学と哲学
1 認識の自己表出と指示表出
2 科学=哲学
3 内的構造の分裂
第8章 複素過程論
1 認識論と複素数
2 複素過程論
3 等価変換理論と複素過程論
4 即非の論理と即傍の論理
5 分極論
6 モメントの形成
7 もうひとつのパスカルの原理
「弁証法試論」第2章に、複素過程論(バイソシエーションの複素数モデル)の要約があります。また、補章2で、『もうひとつのパスカルの原理』第1章を読むことができます。補論4で、第2章の前半を読むことができます。補論8で、『もうひとつのパスカルの原理』の弁証法を取り上げています。作品に興味のある方は、購入して読んでください。