平成18年第4回定例会 決算討論 長内敏之
◯16番【長内敏之君】 日本共産党を代表して、2005年度(平成17年度)国立市一般会計歳入歳出決算及び特別会計歳入歳出決算のすべてについて認定の立場から討論を行います。
平和の問題では、この間、政府は平和憲法があるにもかかわらず、自衛隊に銃を持たせてイラクへ派兵しました。アメリカは大量破壊兵器を取り除くことが戦争目的だと言って、政権をつぶしましたが、大量破壊兵器などもともとなかったことが明らかになりました。現在イラクは内戦の状態です。アメリカに追随して、軍隊を派遣したイギリスなど他の国は、間違った戦争を支持して傷を負ったという自覚がありますが、日本の政府には間違った戦争に加担した責任と憲法をないがしろにしたという自覚が見られません。世界の常識よりもアメリカとの同盟関係を重視する日本の特殊な政治の転換をしなければなりません。現在は国連を中心とした平和の外交の努力こそが求められています。その意味でも、日本の平和憲法は時代の中で輝きを増しています。
さらに今、政府は乱暴に教育基本法を変えようとしています。各地の公聴会でやらせ質問を組織し、お金を払い、国民の意見を聞いたとして、参議院で採決しようとしています。よこしまな意図を持って、ごまかしの手法で教育基本法を変えようとする人たちに、日本の教育を論ずる資格は、そもそもありません。理想的な平和国家の建設は、教育の力にまつほかはないとして位置づけられた教育基本法は、今まさに世界の宝であり、日本の未来の希望です。改悪を許してはなりません。
日本の国の財政は世界一の借金国です。750兆、850兆とも言われる借金があります。アメリカとの約束である公共投資基本計画で、630兆円の公共投資の約束をさせられたことが大きな原因です。EU諸国では、借金の限界とされているのは、GDP比で60%ですが、日本は170%を超えています。小泉内閣の5年間で税制改革では、定率減税の廃止、配偶者特別控除、公的年金控除、老年者控除の廃止など庶民増税は5兆2,000億円、一方研究開発減税など大企業資産家減税は2兆9,000億円です。大企業は優遇税制とリストラ、雇用の非正規化で、人を物のように扱って、人件費を削り、空前の利益を謳歌しています。平成17年度は、国立市に地方交付税が出なくなってから2年目の年です。国立市が豊かになったのではなく、国の算定基準が変わったために、不交付となったものです。地方交付税法をねじ曲げ、本来は国立市に入るはずのものを配分せずに、臨時財政対策債として借金の枠をくれる。しかし、交付税不交付団体にはすべて市の借金となるなど驚いたものです。
障害者の支援費でも、厚生労働省は障害者個人には支給上限枠を設けないと言いながら、自治体配分には事実上、上限枠を設けて、国立市に対して1億3,000万円もの歳入不足を押しつけるなど、全く無責任です。こういった中で、上原市政は平和を守り、健全な財政計画を進め、公共料金の値上げを抑え、住民の暮らしを守る立場に立ってきたことは大きく評価することができます。平成17年度の歳入は、平成13年度歳入と比べて16億5,000万円もの縮小財政を余儀なくされました。この大きな原因は、地方交付税の削減と、それに見合う財源移譲がないからです。この困難な財政の中で収入を点検し、健全な財政をつくる努力が続けられました。『週刊ダイヤモンド』誌8月26日号の全国自治体倒産危険度ランキングでは、国立市では、全国732市中609位、健全な方から123位で、堅実な自治体経営をしていると評価されています。これは、国立市がワースト400に入らなかったので、編集部に調査の結果を問い合わせたものです。この間、子供たちや高齢者、障害を持つ方たちの施策を優先的に限られた財政の中でどのように充実させていくかについて、心を砕いてきました。まちづくりでは、自治体財政を圧迫する大きな開発行為をできるだけ抑えて、人間が大切にされ、生き生きと暮らせる修復型まちづくりを推進してきました。また、具体的には、母子家庭自立支援教育訓練費補助事業、特別養護老人ホームの建設費補助、精神障害者地域生活援助事業、六小校舎と三中屋内運動場の耐震補強工事、中央図書館開館時間延長事業、これらは大変喜ばれました。自転車の駐輪場確保、ママ下湧水公園の整備も喜ばれました。
特別会計では、国民健康保険税の徴収は、年々上昇していること。ジェネリック医薬品の普及に努力していることは財政面からでも重要です。下水道会計では、高利率債の借りかえの交渉を進めてきたことは重要な成果です。まだまだたくさんある高利率債の借りかえ、また東京都関連の利率5%以下のものについても、借りかえを都や国に働きかけていくべきです。介護保険特別会計では、見直しが準備された年です。障害認定の引き下げや保険料の値上げなどが検討されました。根本的には国の負担を軽くして、その分を国民にかぶせるという制度のあり方を改善し、国の負担を30%にするように求めるべきです。今後の課題としては、保育園の待機児を解消し、学童保育所の全員入所や高学年も利用できるように、また、夏休みの対策など進めるべきです。子供の医療費負担の無料化を所得制限なしで中学まで広げるべきです。その際、市の負担をなくして、国や都の負担を求めていくべきです。親族が亡くなった場合の市役所の届け出を簡単に行えるようにするワンストップサービスの実施を求めます。ジェネリック医薬品の普及は、その市民の家計にとっても、市の財政にとっても重要です。教育費の構成比率を高め、学校の耐震工事促進や第四小学校の靴箱改修工事など教育条件整備を進める必要があります。都市計画道路3・4・10号線の旭通りまでの貫通は、財政的に市財政を圧迫し、地域住民からも、交通量の増大などで反対の声が上がっています。道路比率が三多摩で一番高い国立市では、慎重に検討すべきです。定率減税の廃止や老年者控除の廃止などによる増収分を市の財政の健全化に役立てるとともに、これ以上の職員削減を見直し、市民の切実な暮らし、福祉、教育などの要望実現に積極的に活用すべきことを提案します。
以上、2005年(平成17年度)一般会計、各特別会計を認定とする討論といたします。
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