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音響基本知識・音のお話し
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音の定義(音響知識) 簡単には、空気の振動が、何らかの物体を通して【音波】elastic wave となって、聴覚に伝わる範囲の現象を音としています。この様に耳に聞こえなければ音ではなく、単なる物理的に音波としています。直接・間接な音源振動【叩く・吹く・触る・蹴る・撫でる・擦る】等の行為や音を伝える物体・気体・液体・固体〔媒質〕等の影響で、空気中【媒質中】の粒子が連続的に分散伝搬し速度変化を起こし、縦波【疎密波】の音波エネルギーとなって、私達の耳の聴覚器官に圧力変化〔音圧〕sound pressureとして達して、骨・神経器官・鼓膜等を通じ、脳に信号を送り、各周波数で形成された結果を、音として感じてます。音波の有る空間〔室内・室外・空間等〕を【音場】acoustic [sound] fieldと言います。音って1秒間に空気中で340m(15℃)、水中で1500m,も進む事が一般的に知られてます。この一秒間に音の進む長さはC(m/s)で表してます。この様に音は空気の有る場所で、個体・液体・気体により存在する現象です。ちなみに真空の宇宙では、星の爆発音も聞こえません。映画の世界では聴こえてますが・・・。
一般的に、自分にとって好ましくない音・嫌いな音の事を【騒音】noiseと言いますので、個人によって騒音を感じる差と言うものがあります。自分は騒音と感じなくても、他人がうるさいと感じたら、やはりそれはその人にとっては生活の中の嫌な音【環境騒音】ambient noiseなんです。又、似たような言葉で、雑音がありますが、ステレオ・音響・科学工学的に邪魔になる、定義される音とされています。間接的には騒音にも関係あるのですが、騒音の場合は多分に感情的な部分が主体なので厄介です。こんな騒音対策の措置等を総合的に【防音】noise insulation として定義してます。大体130dB(生ドラムの演奏時の音圧等)を超え長時間聴いてると、聴覚支障をきたすと言われています。騒音には・・人の声・動物の鳴き声・道路・鉄道・航空機・工場・建設・近隣・音楽・携帯電話等そして、人の感情と・・あらゆる事が起因の基になる要素になってます。 その他、音は色々な要素によって微妙に影響されます・・。 気圧・温度や風によっても左右されます。音の性質として昼間は空気粗密が空の方に発散されやすく、夜間は地上に音が降りやすくなり、昼よりも音が聞こえやすくなります。風が吹いている時は風上から風下に音が流れて、風下の方が聴こえやすくなります。又、物の形状・大きさや、硬い素材に音がぶつかると音が反射増幅〔反響等〕されたり減衰したり、逆に柔らかい素材に対しては、音のエネルギーが分散されたり吸音減衰したり、音質も変化します。ですから、地面の草地や森林の柔らかい素材や、障害物にぶつかっての音の減衰もあります。もちろん空気の質量によっても、音を微妙に変化させます。すごく微妙な世界ですね。 音は距離によっても減衰します(距離減衰)。音のする所から、聴こえる所までの距離が遠いほど、音は次第に静かになります(距離が2倍在る時には音圧は4分の1に減少します。)又、音の広がり方も微妙です。音の発生源から遠い場所にあり(航空機・舞台上の歌手等の音等・・)の極小の点音源の場合は、円状に広がる傾向にあります。仮に点音源から2メートル離れての減衰値が6dBの場合には、50メートル離れると約30dB減衰します。要するに音から離れれば騒音対策になると言う事です。この他に面音源〔工場壁面等〕、線音源〔道路・列車等〕と発生する音源の種類によっても距離の減衰値が異なりますが、専門的な計算式もありますが、分けが分からなくなりますので、ここでは割愛します。この様に音を一つとってもなかなか奥が深いですね。 サイレントデザイン デシベルdB デシベルは、防音・音響・振動等の世界での範囲で使用される、無次元の単位です。音響工学では、空気中の気圧の変化で起こる音のPOWERの単位を総称して【デシベル】decibel 単位通称【dB】として表しています。dBは非常に小さな雪の降る音から、その1000億倍にも成る雷音まで、表示的に10桁にも成ってしまいます。これを音のエネルギーに換算する時に大変なので、この不便さを無くす為にデシベルと言う計算単位を持って表す事になりましたので、音のパワー計算が容易になりました。そもそもdBのd はデシリットル(deciliter・ベル単位)、Bはグラハム(Graham)・ベル(Bell)電話の発明者)の名前からの由来から来ています。(Bell)は決められた基準値に対する比の常用対数の値を元にした単位で、元々は電話の送信関係の単位ですが、音のPOWER LEVEL(音圧)としても、現在では使用されています。 音を細部に分けた場合、音源を基に発生する単位では、1秒間に出すエネルギー(音の強さレベル)をワット・W。1uのエネルギーをW/uとしてます。単位音速当たりをW・s/m3。音による気圧変化・空気変化を、パスカルの原理より短縮された単位のパスカルPaとして区分してます。これらの総合した総称の音響パワーレベルのdB・デシベルは、単位としては国際基準となっていますので、遮音性能を知る単位では一番安心出来るのではないでしょうか。これらの音のレベルをSOUND PRESSURE LEVEL(SPL)と呼ぶ場合もあります。 空気粗密の振幅が大きいと、それだけ大きな音で聴こえます。各メーカーではdBデシベルを防音性能の基準値として用いてますが、dBデシベルと同じ様な単位で、遮音性能基準(standards on sound insulation)では、D値があります。これは日本工業規格JIS において決められた遮音表示です。D値=D等級(difference of sound level)その他Dr等級としているところもありますが、厳密にはdB表示とは異なります。いずれにせよこれらのdB・D値の数字が大きいほど防音の性能が高いことを意味しています。下の図ですが、100dBの楽器の音源の音のパワーが、防音性能(透過損失値)60dBの壁によって遮音され、40dBに減音されて耳に達していることを表しています。 メーカーの防音室の遮音性能dBに関しては、次の様に解釈すると分り易いと思います・・ 特定の周波数帯域で、楽器等の音の大きさdB(音圧)が100dBある場合に、遮音性能30dB又はD-30の防音室を使用すると、防音室の壁による透過損失値が30dBですので、音圧が70dBまでに低減出来る・・って、単純に思った方が理解しやすいと思います。〔厳密には違いますが、説明すると分かりにくいので・・〕 デシベルは遮音計測器で計ります。人間の耳で聞いた音の感覚的な大きさと、物理的な計測値との音の相互関係を表すことはかなり高度で難しくなります。人間は大きな音に対しては、圧縮して聴くように耳の補正能力があります。また人間の受音には固有な特性と限界があるのと、個々によって聴感覚的にも心理的にも影響され、音の判断力にも個人差もありますし、同じ音の大きさ(音圧)でも周波数によっても違う大きさに聴こえてしまいます。 ![]() 人間の耳は10dB大きくなると二倍に、20dB大きくなると四倍の大きさに聴こえる性質があります。この様な人間の聴覚感覚に近づけた、騒音の基礎的評価方法で用いるラウドネス・loudness(補正する音の大きさ曲線)を利用した計測でA特性があります。このA特性は人間が最も受音しにくい低周波を、計測特性でも受け入れにくく設定して補正しています。この様な点で一般的な遮音の現場調査では聴感覚に近い方のA特性を用いてます。この他に物理的に各周波数帯域で均等な感度で計れるC特性は周波数を計測したい場合に用いますが、騒音や防音の評価方法においては、人間の受音に近く補正しているA特性が適しています。 サイレントデザイン 周波数Hz 音波が一秒間に縦波となって、上下往復運動する数の単位を周波数frequency【ヘルツHz】又は、音の振動数と言ってます。例えば500ヘルツの場合は、1秒の間に500回の運動数があった事になります。ヘルツの由来は、ドイツの物理博士のH.R.Herzさんが電磁波を発明したので、そこから来ています。周波数HZの帯域の特徴は、周波数(振動数・波長数)の多い音は、人には高く聴こえ(高音)、(振動数・波長数)が少ないと低い音(低音)として聴こえます。周波数が高いと敏感に聴こえ、低いと人には曖昧に聴こえ反応します。オーディオを聴かれる時も低音の性能を知るのに、対応能力に難しさがあります〔ラウドネス・loudness〕曲線。例えば周波数1000Hzの音を、45dBの大きさで聴いたとしたら、周波数20Hzの低い音を同じ音の大きさに感じるには90dBくらいも必要になります。そんな人間の耳には面白い特性があります。遮音性能の計測器ではこの人間の聴覚の感覚補正をうまくやってくれる、先にものべました、A特性と言う基準補正値を用いた騒音レベルにおいて表し計測してます。 人間の受音周波数は、聴値周波数audible frequency, audio frequencyの範囲では、、最小可聴値周波数(耳に聴こえる一番小さな音)20Hz〜最大可聴値周波数(耳に一番高く聴こえる周波数〕20000Hzまでと言われてます。耳には周波数を受ける部分が周波数ごとにあり、最も敏感になる周波数としては、3000〜4000Hzで、低い周波数になるほど聴覚では受音しにくくなる傾向にあります。そして年齢が上がると特に高周波の帯域〔高い音〕が聞こえにくくなってきます。また、周波数が倍になると人間の耳には1オクターブ高くなった様な感覚で聴こえる特性があります(感覚単位・メルmel)の現象。ちなみに耳への最大の音の大きさは150dBまでくらいですが。実際の音よりも聞きたくない音を抑えて耳に伝えるコントロール能力もあります。参考までにピアノの周波数は30〜4000Hz・トランペット190〜990Hz・人間の声85〜1100Hz・イルカは7000〜120.000Hzの音を発信できます。テレビやラジオの時報のピッピッピッピーの、ピッは440Hzでピーは880Hzになります。 大きな音(音楽・機械音・騒音等)に長期間連続して接していると、ある部分的な周波数に対してまったく聴こえなくなる、部分聴力損失が起きる事があります。耳は他の器官と異なり疲労感を感じない器官のため、少しずつある周波数が聴こえなくなっても気が付きません。これは人間の耳の受音する器官が周波数ごとに分かれてある為で、一定の周波数が聴こえなくても分からず、年齢が立つほど聴こえない周波数が多くなって行って、やっと難聴と気が付きます。もちろん大きな音だけによるものでなく、加齢による事が一般的には知られています。 これら部分聴力損失が積み重なった場合には、騒音性難聴となります。騒音性難聴は初めに4000Hz周辺が聴こえにくくなり、そのうちにその周辺の周波数HZも聴こえなくなって行きます。この様な結果になると騒音によって起きる騒音性の聴力損失noise-induced hearing lossにより、永久的聴力損失となって治すのは難しくなりますので、早めに対処する事が大切です。この様な状態の場合は耳鼻科での、聴力検査室・聴覚検査室(防音室)での検査が必要となってしまいます。特に耳の場合は、疲労感が起き難く気がついた時には難聴になっている場合も多いので、連続した楽器練習や、大きな音の中にいないで、休息を取る事が大切です。お仕事や音楽を練習する場合は、出来るだけ耳を休ませる時間を取る事も心がけましょう。 最近人体への影響が問題になっている100Hz以下の低周波low frequency (wave)〈略〉LF、20Hz以下の超低周波LFは周波数(30kHz〜300kHz)、波長(10km〜1km)の電磁波で波長が長いのが特徴です。低周波LFは、聴力に音としては聴こえない騒音ですが、ダムの水の放出時の轟音・高速の電車・高速の自動車の走るつなぎ目から発生し、その高架橋桁よりの振動・大きな工場の大型機械音等の影響によるとと言われていますが、窓やドアをガタガタ微振動させたり、人間の体内に静かに入り込み、生理的にイライラさせたり、圧迫感を起こし痺れる様な感覚を与え、身体に悪影響をおよぼす事があると云われています。聞こえないので低周波からの影響とも分からないケースもあり厄介で、人間に様々な影響を与えてますが、悪いことばかりではありません。 色々な周波数の波の変化を波形と言いますが、この波形の違いで、音の音色を表現したりしています。面白いことに波形の組み合わせは物理的な事ですが、音色による変化は、嫌な騒音にもなりますが、私たちに安らぎや癒しを与えてくれます。音楽の要素としても非常に重要なウエイトをしめてます。 でも、音には、素晴らしい要素が多分に存在します【許容騒音レベル】acceptable noise level。音がなければ人間の持っている大切なコミュニケーションの表現も物足りない物となってしまいます。話す・伝えるを基本に、愛や安らぎの音楽表現・リラクゼーション・癒しの効果・音楽療法等の大切な要素を持っています。又、20kHz以上の音波で、耳に感じない超音波は、医療・産業等の様々な検査測定器や探知機等にうまく活用され、有効に用いられています。身近なところでは、産婦人科の赤ちゃんの検査や、魚群探知機・最近街のメガネやさんで見かけるメガネ洗浄機なんかもそうですが、超音波が上手く活用されています。又、様々な周波数は。イルカとか鯨らもお互いのコミュニケーションの表現としたり、コウモリも位置を感知するレーダーとしてます。 サイレントデザイン 透過損失 透過損失を遮音性能(防音性能)と理解すると簡単です。透過損失・TRANSMISSION LOSS【TL値】は、音源が色々な角度から材料や構造物にぶつかり、吸収されたり、迂回したりして通り抜け、音がどの位に減少されたかの単位です。一般的に壁や構造物が重くてどっしりしてると、音の圧力に負けず、音のエネルギーを防ぐのに効果的です。お部屋の広さに対して、どれだけの遮音性能を持つ重い材料(面積当たりの素材重量=面密度)を使用するかで決まります。極端に言えば防音(遮音)=重さとも言えます。ですから軽いもので防音は基本的に効果が薄くなります。 ![]() 皆様はビックリするかも知れませんが、例えば40dBを5dBをアップさせた45dBにするだけでも、2倍の重量の素材が必要になってしまいます。10dBをアップした50dBの場合は4倍・・となってしまいます。(そんなに重くしたら家がつぶれる?)等の心配も考えないとなりませんが、そんなに重さをかけない様に、空気層や吸音素材を用いる事により、音のエネルギーを減少させたりする軽量構造の方法もあります。透過損失の式は簡単で、Li(入射音)、Lt(透過音)、TL(透過損失)・・・・TL=Li−Lt(dB)の関係となります。又、同じ面密度の時、周波数が高いほど透過損失は大きくなります。素材の防音性能・面密度データを参考にしてください。又、面密度・空気層から透過損失を計算する場合は、遮音性能計算式を参考にして下さい。特に防音室・防音工事・防音製品の遮音性能を判断する上での基準になりますが、遮音性能はメーカーの独自検査方式での数値や単位の為に、dBと同等で適正な数値が表示されているかは判りません。中には遮音性能でかなりオーバーではないかと思われる、遮音性能の図やデータもあるようですので注意が必要になります。 サイレントデザイン ■ 透過損失〔防音性能〕計算式
サイレントデザイン 質量則 透過損失は壁や構造体の【面密度】area densityが重いほど大きくなります。これを一般的に質量則と呼んでいます。面密度とは材料の単位面積当たり1u当たりの重量を言います。その面密度の数値が高ければそれだけ防音に効果的です。要するに重い方が大きな音のエネルギーを止めるのに効果的と云う事です。ただし面密度だけでは防音性能が発揮出来ません。隙間・換気扇性能・開口部損失・音の増幅作用等による遮音性欠落もおきますので、それらに対する十分な配慮が必要です。 一般的に低い周波帯域に近くなるほど遮音性能効果を発揮するのは難しくなります。それは低い音を止めるのは高い周波数帯域を防音するよりも、かなりやっかいだと言う事です。そうゆう意味からしても重低音の防音(ドラム・ベース等の音)は難度が高くなります。その様な場合は、特殊な工法や充填素材が用いられますので、防音工事の金額も一般的には高くなります。下記の図は周波数が高いほど遮音性能も高くなる傾向を表したもので、低い周波数になると遮音性能も低くなります。この表では周波数500Hzの時に遮音性能が30dBと表しています。 ![]() あまり重くしないで、軽量にして遮音性能を上げたい場合は、素材と素材の間に空気層や制振素材と工法を用いた、音のエネルギーを弱めてしまう中空構造「空気層入り」にしたり、吸音材を併用したりします。しかし、ただ単にこうした面密度や質量則の措置をしても、音圧エネルギーが壁を揺らして屈曲したり回折し、それを基に連続し共振するコインシデンス効果が起きたり、固定取付け部分の音の連結作用SOUND BRIDGEで、サウンドブリッジ等の音が伝わる現象等がおきて、かえって構造等に音が増幅されやすくなったりで、防音工事をした意味がなくなってしまう事も見かけます。この様に防音の世界は、建築的技術だけでの対応ですと難しいものです。 ただし、一般住宅で100%音が漏れないと云う防音は不可能である事も認識しなければなりません。換気や隙間・空気の流通がある以上は音は漏れます。防音の最先端のNHKのスタジオでも80dB前後の遮音性能と聴いてますが、それでも100%ではありませんが、人間の耳には聴こえない範囲に抑えられています。又、このスタジオの防音構造は重量的にも、厚さも一般的な人の想像以上に凄い物で、当然に一般住宅で同等の遮音性能を得る事は、構造的・物理的・費用面で不可能となります。 防音工事の会社の中には、木造住宅でも遮音性能65dBが可能とか宣伝している業者も見ますが、木造住宅での65dBの防音工事とは驚異的な遮音性能であり、かなり曖昧な遮音性能の表示宣伝を多く目にします。 おおよそ木造一般住宅で30〜45dB、マンションで30〜70dB程度の防音工事が限界ではないでしょうか・・。確かに施工後は遮音性能がある様に感じ、又、遮音計測器での表示も近似値になるとの事ですが、厳密には暗騒音や、音源からの距離、周波数帯域別等の正確な計測値の判断の取れない業者が多く、計測の曖昧さを感じる事があります。 防音工事の場合は十分な業者選びが成功の秘訣です。遮音性能の過大数値での宣伝や会社が大きい・施工物件が多い・・等の宣伝文句だけでは良い防音が出来るかの判断は出来ません。施工の数だけ工事をするのでしたらどこの業者でも出来ますが、肝心なのは出来上がりが満足の行くものだったかと言う事です。やはり依頼者も全てお任せにしないで、綿密に打合せをして行く事が成功につながります。 サイレントデザイン 防音工事の基本構造 下記の図は一般的な防音構造の一例です。この図の特徴は騒音対策の遮音性能構造となっています。60dB仕様の構造は、重量があるのと構造体の厚さも増すので、防音工事の出来る建物は限定され、一般住宅での防音工事として、常識的に困難です。マンションでも50dB前後が限度と思います。壁の構造は一般的で、音響素材・遮音素材・中空層・非SOUND BRIDGE・となっています。床は振動を抑制して遮音性能を高めた構造で、防振材・遮音材・重量対応材・中空層・となっています。 これは一般的に乾式浮き床と呼ばれている構造です。天井はお部屋の広さによって構造が異なりますが、やはり直接音が伝わりにくい、一般的な、既存の天井への吊り下げ型の方式を、防音工事やリフォームで採用する場合もあると思います。
個体伝搬音
音場 一般的に室内の音の環境は、設置されている物の位置や形に影響されたり、室内の間取りや形状・材質により音場は微妙に変化します。このように音の基点になっている場所や環境のことを【音場】acoustic [sound] fieldと言います。 防音工事の場合は部屋の形状を変化させたり、音源からの距離を有効に使うことができますが、狭い組立式防音室や防音室の場合では、音響的にかなり不利な設計となります。これは音響設計上やむ終えません。これらを少しでも改善する為に、吸音材や反射板を設置して聴きやすい室内に近づけてます。 ご家族には、歌(声楽・オペラ・ポップス)を歌いたい方も居れば、ピアノや管楽器(サックス・フルート)、弦楽器(バイオリン・チェロ)、打楽器(ドラム・シロフォン)を鳴らしたい方もいます。音の性質や特徴がこの様に色々と異なる場合は、両方の音の環境〔音場〕acoustic [sound] fieldをそれぞれ満足させる事は困難です。ある程度の線を決めて妥協しなければなりません。 サイレントデザイン 音の大きさ〔音圧〕 例えば防音室の遮音性能が40dBとしたら、管楽器の中でも音が一番大きなアルトサックスの音が110dBですから・・110−40=70dBの音が防音室の外には聴こえてしまいます。70dBの音と云うと普通の会話やテレビの音の大きさですが、耳に聞こえる感覚では、音の大きなアルトサックスの音圧が半分程度になった様に聞こえます。そしてこの70dBの音が建物の本来持っている遮音性能により、さらに減音され遮音性能が加味されます。しかしこの様に防音を施したとしても、快適な社会生活を送るには、演奏時間の配慮も必要ですし、周りからのご理解も深めておきましょう・・。どんなに貴方の演奏や音楽が素晴らしくても、それを理解してくれなければ、たった少しの音でも、ただの騒音で不快に感じられてしまいます。 楽器やピアノの音の耳への感じ方は、聴力や主観によって個人差があります。 下記の表は周波数500ヘルツ時の楽器や日常の音が、どのくらいの大きさかを調べたものです。dB(デシベル)は音の大きさを表しています。※この表の場合のdBとは異なりますが、遮音性能のdBの場合は、例えば33dBの場合ですと、100の音が33%CUT・防音出来ると言う様にご理解ください。 この表でも解かる様に、音の室内環境も50dBの音以下ですと、かなり落ち着いた静かな生活が保てる範囲となりそうですね。 しかし個人によって音の感じ方はかなりの差が生じます。それによって一定に何処までが安心したレベルなのかは、一概に判断するのは難しいと思います。 音は大きな音だけが、聴覚に影響を与えたり、不快だと思われがちですが、耳に聴こえない低周波low frequency (wave)〈略〉Lも私達の身体に影響を与える事が、最近の研究で解かってきました。この様に音に関する問題は複雑で、心理状態や個人差も大きいのが特徴です。
noise treatment(騒音対策) 下記の表は、各室内がどれだけ静かだったら良いかをdB(音圧)で表した、静けさの推奨値です。無響室の20dBの音とはまったく聴こえない範囲です。空調機や換気扇のかすかな音でも40〜50dB位の換気騒音があります。(騒音対策課題)
サイレントデザイン 吸音と音場の知識 一般的に室内の音の環境は、設置されている物の位置や形に影響されたり、室内の間取りや形状・材質により【音場】acoustic [sound] fieldは微妙に変化します。そしてこれらの音場の音の質【音響】acousticをコントロールするのが、【吸音】sound absorptionです。 ご家族には、歌(声楽・オペラ・ポップス)を歌いたい方も居れば、ピアノや管楽器(サックス・フルート)、弦楽器(バイオリン・チェロ)、打楽器(ドラム・シロフォン)を鳴らしたい方もいます。音の性質や特徴がこの様に色々と異なる場合は、両方の音の環境をそれぞれ満足させる事は困難です。ある程度の線を決めて妥協しなければなりません。 一般的に周波数Hzが高く、響きの持続・増幅音が長い音源の場所や楽器には、吸音力の多いデッドな環境が適していると言われてますが、逆に歌や声楽なんかの場合は、デッドな環境ですと、響かないので、歌の微妙な表現が出来ず、無理に過度な声帯のコントロールをするため、吸音を少なめにした、少しライブな環境が望まれます。 ホテル寝室・高級レストラン・談話室等では静かにしたいのでデッド、活気がある方がお店の営業に良いと思われる場合にはライブとか、その用途によって、音場を決定する吸音処理は重要な役目を持っています。 防音工事の場合は部屋の形状を変化させたり、音源からの距離を有効に使うことができますが、狭い組立式防音室や防音室の場合では、音響的にかなり不利な設計となります。これは音響設計上やむ終えません。これらを少しでも改善する為に、吸音材や反射板を設置して聴きやすい室内に近づけてます。 音響の知識 初めに【防音】遮音noise insulationと、【吸音】sound absorptionとを一緒の現象と思っている方が多いのですが、全く異なる現象です。音のエネルギーを熱のエネルギーに、分解・分散してしまうのが吸音と呼ばれる現象で、音の性質を分解し音を柔らかくします。 例えばピアノのキンキン響き過ぎる部屋を吸音すると、余計な響きが無くなり本来の音が蘇ります。又、室内で手をパーンと叩くと音の残響や反響が分かりますが、この音の響きの長さをコントロールするのも、吸音の役目です。 それから皆さんの中には音が熱なんて発生してるの?と思う方もいると思いますが、音は実際人間には感知出来ないほどの熱を音は発生させてます。 ![]() 吸音と防音の違い この様に音をコントロールする役目を持っているのが吸音で、不快な反響音を減らし、室内の音響の重要な役割をしています。一方防音(遮音)は単に音の大きさを抑える事だけを目的とした処置の事を言います。ですから、音楽主体のお部屋には防音よりも吸音は重要な役目を持っています。吸音は多少防音の補助的な役割をしている程度で、吸音自体には防音性があまり無いと認識してください。 吸音は材料等に入って来る音のエネルギーに対して、吸音されたエネルギーとの対比で表したものを吸音率と言い、使用面積に合わせて平均化したものを平均吸音率としています。数値が高い方がより良く吸音することを表しています。吸音は周波数帯域によっても影響されます。
吸音率と響き 上のDATAでは、硬いコンクリート・ガラスは殆ど吸音されてませんね。それだけ反響が多い素材と云う事が分かります。キンキンした響きの高い音となって聴こえる傾向にあります。逆にロックウール・グラスウール等の柔らかい素材は音響上で吸音性能が優れている事が分かります。 コンクリートの壁・天井に直に壁紙を貼ってある、お店・オフィス・マンション・住居・寝室・リビングは、非常に響きやすくて音楽にはあまり適切な環境ではありませんので、吸音コントロールが必要です。 吸音素材として、動物・人間・洋服・タオル・畳・布団・椅子・ソファー・カーテン・じゅうたん・マット・本棚・クローゼット・波形の天井や壁と、案外身近なものも吸音要素を持っています。 変わったところでは、卵の保護材(紙質)や発泡スチロール・波形段ボール・壁穴・ビンの穴、なんかも吸音性能があります。市販の吸音材としては、下記の様な吸音スポンジも音響をコントロールする吸音には有効です。 吸音率が高いと、音がよく吸われ過ぎて、室内に入ると楽器の音や自分の声がボソボソしたような響きになり味気ない音になってしまいます、特に声や歌・声楽の方の発声に負担がかかり良くありません。ですから最適な音の環境を得るには吸音の役目は大切な要素になります。下記の図は吸音率の公式です。
楽器の吸音に関して 最適な吸音率としては、ピアノの場合は音域や周波数帯域が広いので0.23〜0.34の間が良いとされています。 歌・声楽・声・ナレーションはできるだけ吸音率0.16〜0.23と低く設定しないと、響かないお部屋や防音室だと無理に響かせようとして、発声に力が入り、歌いにくく疲れますね。多少ライブ傾向の室内環境の方が歌いやすいですね。 管楽器の場合は0.20〜0.29程度で、もう少し響きを抑えたい場合(パーカッション類)は0.25〜0.36となり、いずれの楽器も多少デッドな環境が望まれます。 いずれにせよ、音質に合わせた吸音率の設定はDATAや計算上はできますが、音の場合は各自感じ方も違い、好みの音に適応させることは、人の感覚的な問題もあって、難しいものと実感させられます。 隙間からの音 一般的に、いくら壁等の遮音性能があっても、隙間や換気扇からの音の浸入が問題となるケースが多く、防音対策をする事が大切です。隙間は隙間を防ぐ処理で対策で来ますが、換気扇は、空気の通り道ですので、完全に塞ぐわけには行きません。 換気扇の場合は、一定の空気を取りながら、減音する事が必要です。防音用の換気扇もありますが、下記の図は、音が直線的に進む要素を、曲がり角などを配して、音を打ち消し距離の減衰も考慮して、なおかつ換気扇内に遮音素材と吸音素材を施して減音する方法を表しています。スタジオ等ではダクトをより長くして、曲がりを付けて施工する方法が多く取られます。又、音の発生するダクト配管等には、粘着付きの鉛シート・遮音シートを貼り付けると、音が打ち消されて静かになります。
サイレントデザイン その他音響データー 下記の式は、同時に二つ以上の音(ギターや楽器・騒音)が鳴っている時の、合計された音の大きさと、分解した時の音の大きさを表した公式と簡略したデータです。よく皆さんが誤解するのは、色々な音が鳴っている時、単純に音の大きさは音と音を足した数値と考える方が多いのも現実です。そうであったらオーケストラの音は、とんでもない音量となってしまいますね〔微笑〕
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